ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2017.6.9 04:40

都合の悪い報道は無視して「官僚主導」になる官邸

私の友人は、最近仕事の分量が増えすぎて、一人で3人分の業務を
こなしていると言っていた。
一人暮らしで、帰宅すればバタンキューだし、テレビも見てない、
雑誌も読めない、休憩中に弁当をかじりながらスマホでざーっと
ニュースのタイトルを眺めるだけ。
「とにかく北朝鮮が怖すぎる…どうなるの?」
と怯えていた。
共謀罪も加計学園もなんだかわからないが、北朝鮮がミサイルを
いつ撃ってくるのか、本当に戦争になるんじゃないかと怖い、と。

忙しすぎてニュースをしっかり見る時間がなければ、そうなって
恐怖を煽られてしまうのは仕方がないことだと思う。
特にスマホのニュースは、興味を引くようなタイトルがつけられる
から、実際の記事の内容とはかなり異なったりもする。
かと言って、しっかり記事を読んだほうがいいとも言えない。
そんな暇がないのだから。
私もちょっと徹夜が続いただけで、新聞にチラシが挟まったまま
溜まって
いくし、一日の予定が変化して録画したニュースも見れ
なくなったりするからわかる。

限界まで働いている、忙しすぎて情報から目隠しされている…。
いろんな事情を抱えている人たちが大勢いるのだから、
せめてゴー宣道場のブログを一日一回見に来れば、状況が理解
できるように、書けるときはこまめに書いていきたいと思う。

きのうの報道ステーション、録画していたのを見た。
共謀罪も加計学園も答弁がひどすぎる。
金田法相は、コント芸人にでもなったつもりなのか、
完全に質問をはぐらかして、自分の知識のなさを逆手にとった
ような問答を繰り返し、法案について回答するときは、アホを
カバーするために、身振り手振りを大袈裟にしてみせる。

一般の市民団体については「隠れみの」という言葉を使って、
監視対象になると見解をひるがえした。
もうこのままで押し切れると思って、言い出したんだろう。

これで、30時間たてばOKなんて、こんな国会ふざけるな!
国民をどこまでなめてるんだ。
しかも、大臣がなーんにも答えられないし勉強もしてないから、
答弁はすべて官僚に丸投げ。安倍政権は政治主導でやるんじゃ
なかったの?

加計学園のほうは、記者がかなりしつこく質問していた。
菅官房長官は、違う角度から何度質問されても同じ言葉だけを
くり返すしかないから、追い込まれた印象に見えたし、
やっぱり大嘘つきじゃないかとしか思えなかった。
こっちも、「政治主導」なら、しっかり文科省と内閣府に喝を
入れて調査させなさいよ、と思う。インチキが甚だしい。

あの手この手で食い下がった女性は、東京新聞の記者らしい。
自分はいい新聞とってるなあと思えて嬉しいよ。

しかし政府は、報道機関を完全になめてるよね。
記者も追及していたけど、NHK、朝日はじめ御用メディア以外
のほぼ全社と週刊誌が、文書の存在を事実だと報じているのに、

出所や入手経路が明らかにされない文書の調査は必要ない」。

つまり、
政権に都合の悪い報道は、いくらしたところで、こっちは無視
してみせるぞ、と堂々と言っている
のだ。
告発する奴は、顔も名前も晒せ、こっちはプライベートの行動
もすべて公安つけて暴いて全国紙で晒すからな、と言ってるの
にも等しい。

恐ろしい政府だ。
それでいて、読売新聞は熟読してくれでしょ。恥ずかしい新聞
だよ、読売って。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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